男性はある年代まで来ますと業績、家族のことなど一通りの落ち着いた生活を創り上げます。多くの男性はここでささやかな自己満足に陥りますが、内心では心からの充足感を感じてはいません。
自分の人生において、ただ生活のために、家族のためにという生き方だけでは、魂からの悦び、自分という存在感からの悦びは
湧いて来ないのです。本当の悦びは自分の使命感とも言える、自分の生きてきた存在価値を現すことにあるからです。

日常の習慣的な生き方に埋没していますと、なかなか自分を奮い立たせ新たな成長へむかっって行くのは大変難しいのです。そうした男性を奮い立たせ、あるいは自己満足に甘んじている自分の姿に愕然とさせる
力を持っているのが女性です。
ある映画のワンシーンですが、大学の研究室におさまって将来に何の不安もない中年の男性に「あなたが接するのはあなたより若く、力がなく、自分の思い通りになる人たちばかりじゃないの。あなたは、誰からも邪魔されないような人生をこしらえたのね」と愛する女性が詰め寄ったのです。この一言が彼を
変えました。
これは映画の台詞ですが、こうした女性の一言が男性に安住の壁を破らせ、その後の人生を開花させる例はあまたあるように思われます。私も六十歳過ぎの時にある女性から言われた「自分のことを客観的に見てごらんなさいよ」の一言が私を変えていくきっかけになりました。
女性には男性の成長に必要なものが
見えているのかも知れません。あるいは男性を奮い立たせる本能的な働きを秘めているのかも知れません。